登山ガイドmountain stream guide santa

https://www.kazenisasowarete.com/

宣告

 お正月から身体の芯まで突き刺すような寒さを感じる日が多く続く。
 伊那に単身赴任したのは8年前の夏だったが、その年の冬を感じた時と同じような凍てつく寒さだ。
 昨年の暮れに余命3カ月と宣告された方を訪ねた。
三年前に膵臓癌の手術を受け一時は良くなったのだがその後再発…
抗がん剤を投与されモルモットのように薬を替え戦い続けて暮れに先生に
『薬をやめたらどうなる?』と自ら聞いて薬をやめたそうだ。
今日は凄く元気で顔色も良く少し病弱に見えるがとても病人には見えなかった。でも後、6週間位だと覚悟をされている。
 この先ホスピスに入り悠々自適に暮らすのだ…と笑って言って見えた。
話していて涙をこらえるので精一杯だった。本人の計り知れない思いは、誰にも分かるはずもないのだが、気丈に振る舞い話すその落ち着きぶりは…
 そんな会話の中で、苦しんで死ぬのはいやだな、夜寝たらそのままってのが良いなぁ…と云って見えたのがとても心に残った。
 出来る事なら何かの拍子に良くなって、長生きできる事を祈っています。